鍵を選ぶポイント
現物を売却して換金の後、法定相続人全員でそのお金を分けるといった方法、つまり換価分割という方法があります。
私が先日手がけた案件は、分割法がすべて適合しませんでした。
仲の悪い兄弟で相続が発生すれば、争族は必至と予想されました。
しかし親は、離婚して子供1人連れて戻った娘(妹)に現在の自分の小さな家をあげたいと願っていました。
幸い、息子(兄)には相応の自家もありました。
こうした事情のもとで、相続が発生しても「争族」とならずに親の願いが叶う方法として提案したのが、定期借地権を利用するというものです。
親の生前、父親所有の家を娘に売却します。
家は相当に築年が古いので、たいした価格にはなりませんでした。
さらに父親所有の土地に対して、父と娘の間で定期借地権を設定します。
父が娘に定期借地契約によって土地を貸すというわけです。
権利金、保証金は不要です。
地代は土地の固定資産税の3〜4倍とすれば良いでしょう。定期借地期間は法律で50年以上となっていますが、100年くらいとしておけば良いでしょう。
仕掛けはこれだけです。
定期借地権設定によって、家の所有権と定期借地権が娘(妹)のものとなります。
そして相続発生によって土地の所有権が持分共有吉ずつ兄と妹のものになります(母親は居ないものと仮定しておきます。)。
こうなってしまうと、兄としては相続によって土地所有権を法定相続分通り、その持分共有を手に入れても、その土地の利用権は手に入りません。
100年の定期借地権が妹によって設定されている土地の所有権など、何の利用価値も資産価値もありません。
こうした状況を前提にして、仲の悪い兄妹が遺産分割について改めて話し合い、定借のまま100年間いくのも良し、ほとんど価値のない定借底地持分共有会を妹が兄から買うのも良しという訳です。
こうした「争族」への対策を準備しておけば、結局のところ、仲の悪い兄妹でも金銭で解決する、いわゆる代償分割でけりがつくのではないかと思います。
逆に、こうした対策は、そのような「和解」を促す便法となることでしょう。
「兄弟は他人の始まり」とはいえ、「兄弟姉妹相食む」ことのない様、子供の頃からお互いに仲良くしておくのが、やはり一番賢明といえるでしょう。
争族の強制決着法争族は兄弟喧嘩です。
鍵を徹底比較、検証しました。
